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副業:動画編集は稼げるの?10分の編集にかかる時間と技術を徹底解剖

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お金を稼ぐ


動画編集は副業として稼げるのか?

例えば「1本3,000円から」とか10分の動画なら3,000円が相場」などの情報を目にしますが、ちょっとザックリし過ぎていて参考にしにくいですよね?

あと、「1日に5本編集して30日やれば45万円」とかいう無茶苦茶な例も見かけますが、おそらく皆さんも鵜呑みにしているわけではなく、現実的に考えて参入すべきかを吟味されているのではないでしょうか?

情報が中途半端なまま飛び交っているので、慎重に検討されるのは良いことだと思います。

また、新規参入が多いので早い者勝ちという話も特に気にする必要はありませんので、じっくりと実態を理解した上での判断が好ましいと思っています。

この記事では、10分のYoutube動画を編集することを想定して「稼げるのか」という視点を軸に、編集業にまつわる様々な要素を取り上げていきます。

また、副業と言えどビジネスである以上、皆さんが案件を受けるにあたって肝に命じておかなければならない事もあるので、その辺りも含めて解説します。

僕自身はMVの撮影や編集が主な業務になりますが、Youtubeの編集も月間15本前後行なっており、一筋縄ではいかない部分に関しては身をもって経験しておりますので、皆さんにとって有益な情報を提供できると思っています。



動画編集は稼げるの?10分の編集にかかる時間と技術

動画編集

まず、どうしても気になる単価のお話からします。

編集の内訳は色々ありますが、結論から言うと10分の動画なら1本最低5,000円です。

勉強目的以外でそれ以下の金額でやる必要はありません。
なぜそうなるかの説明ですが、動画編集の単価を左右する要素は5つあります。

まずはそれぞれの要素を順番に説明します。



1.文字起こし/テロップ挿入

一般的に400字詰め原稿用紙1枚で約1分と言われておりますので、仮に10分を丸々文字にするなら4000文字ということになります。
そして文字起こしの相場で1文字1円とした場合、それだけで4,000円の仕事になります。

ただ、10分話し続けると言うのは極端過ぎるので、半分の2,000文字で計算して2,000円ということになりますね。

これをテロップとして挿入する必要があるので、文字のアニメーション無しで全部同じフォントで行なったとして1時間はかかるでしょうから、その分も見積もりに入れる必要があります。



2.効果音

効果音に関しては、多過ぎると嫌がられる傾向があるので、10分の動画であればそこまで時間は取られません。

とは言え、タイミングを合わせたりリプレイしたりで、30分ぐらいは見ておいた方が良いタスクですね。



3.素材の量

素材の量は肝心です。

10分の動画に対して30分の素材がある場合、一通り見るだけでも30分かかりますし、カット編集にもそれ相応の時間がかかります。

また、どこを使うのか判断をする回数が多い分、当然時間は奪われますし、10分に収める為の工夫も必要です。

少し話が逸れますがアドセンス広告の仕様上10分以上の動画が好まれる傾向がある為、厳密に言うと10分ちょいというリクエストが多いと予想されます。

話を戻しますが、素材が多過ぎるのでクライアントに相談して「20分でもかまわんよー」となった場合、これはこれで2倍の仕事量が必要になりますが、編集者のさじ加減で2倍の尺にして2倍の料金を請求するというのは、これはこれで違いますよね?

後程この点についての考え方を説明しますが、素材の量というのは割と重要なのです。



4.ルーティーン化されているか(使い回しできる素材があるか)

継続案件の場合、毎回パターンが同じで使う素材も同じなので、スムーズに編集を行うことが出来ます。(もちろん形が出来上がるまでは大変ですが)



5.業務フローが決まっているか

クライアントとのデータの受け渡し方法や、編集への注文、チェック、全て含めてフローが固まっているかどうかでスムーズさは大きく違います。

当然フローが固まっていなければ無駄な連絡が多く発生し、お互い時間を奪われます。
相手にとっても負担になるので、提案が無いのであればこちらからリードする必要があります。



いかがでしょうか?

単に10分の動画と言えど、上記の有る無しで単価が大きく変わるわけです。
ちなみにこの項の最初に「10分の動画なら1本最低5,000円」と宣言しましたが、その内訳詳細は以下の通りとなります。

・文字起こし/テロップ:なし (必要に応じて数カ所入れる事はある)

・効果音:なし (BGMは入れる)

・素材の量:納品物の1.5倍まで

・いつもと同じテイストの編集

・データは1回にまとめてメモ付きで貰う

書き出し含めて2時間以内に完了させるのがベストです。
なので、テロップや効果音付きで3,000円とか常軌を逸しているとしか思えないわけです。

文字起し&テロップ入れ&効果音有りの編集なら10,000円は請求できます。
作業時間は4時間以内が目標となります。

それでも「相場が3,000円なのに高すぎる!」という人が居たら、そういうお客さんとは付き合いを考えた方が良いです。



結局稼げるのか?

お金を稼ぐ

編集内容と単価についてはご理解頂けたと思いますが、結局稼げるのかって話ですよね!

ではそこの説明をします。



動画編集は労働である

動画編集は、作業が遅い早い関係なく労働です。

一日に何本も仕事をこなして大金を手にしたとしても、時間を売っている事に違いはなく、それを「稼げる」と考えるかは人それぞれです。

おそらく、皆さんが知りたいのは「利益率の高さ」と「労力の低さ」なんだと思います。

そして利益率に関しては前項でお伝えした通り、請求して当然のものを請求しないと当然低くなります。

始めたての方が実績作りの為に安い仕事を受けてみるのは、割りに合わない事を自覚した上なので問題ありませんが、自分のスキルが一般的なレベルに達していると感じるなら安い案件は受けるべきではありません。

どう考えても釣り合いが取れていません。



高単価な案件だけを受ける

利益率の高さと労力の低さを求めると、回答は「高単価な案件だけを受ける」という結論になります。

この考え方で問題ありません。

もちろん一定水準以上の技術や知識、また人間性も求められますが、どの仕事においても当たり前の範囲なので、そこは深く説明する必要はないかと思います。



どうやって高単価な案件を受けるか

どうやって単価の高い案件を受けるかは、自分が自信を持ってやっているかどうかがポイントになります。

仮にテロップや効果音なしの10分の動画で3,000円という話があった場合、自信を持って5,000円と言えるか?

そこで迷う方はまだ自分の技術に自信が無いのかと思います。
まず、第一段階として自信を持って単価交渉に挑める状態じゃないと始まりません。



ビジネスの考え方

次に、そもそもビジネスの考え方が自分に落とし込めているかという点です。

普段月給や時給で仕事をしていると、どうしても自分が貰う額を時間単価で計算しがちですが、それは間違いです。

支払う側も当然解っているのですが、本来外注とは、自社にそのノウハウが無い場合、または人材や時間が足りない場合に発生する事で、自社にそういった機能を持たせたり人を雇い入れたりしない代わりに割高で他の会社に依頼する事なのです。

ポイントは割高と解っていても外注するってところで、もし、自社でそれをやろうとすると、人を雇用する事になるのでコストがかかりますし、その人材が必要なくなったからといってスグ解雇出来るわけでは無いのです。
なので、外注は多少高くついてもトータルでコストが低いというのが一般的な考え方です。

しかし、個人相手の場合は長期雇用しているわけでも無いのに時給換算的な金額を提示する事が多々ありまして、それに従う人が多い為、まんまと成立してしまっているケースが多く見受けられます。

ここでお話ししたかったのは、クライアントは単価交渉を受けるぐらいの余裕は全然あるという事です。

それは真っ当にビジネスをやっている人であればある程理解していることで、もっと言うと、安い見積もりには逆に警戒することもあります。

とりあえず最初に低めの金額を提示してくる場合もありますが、そこは向こうもビジネスなので仕方ないところで「悪」ではありません。
こっちが交渉材料を持っていればいつでも話を聞いてくれるはずです。

逆にその反対の人が居たとしたら、それは真っ当なビジネスをしていないか、知らないのどちらか、あるいは両方かもしれませんので、光の速さでさよならしましょう。

ちなみに、単価の低い案件ほどクレームや手直しが多いので、狙う層を間違ってはいけません。


これらのことを総合的に考えると、効率よく稼ぐ事は出来ます。
ただしクリエイターとして、ビジネスマンとしてのスキルが備わっている事前提です。
ソフトの操作法を知っているだけでは残念ながら1円も稼げません。



長い付き合いを意識する

長い付き合い

動画編集の単価を左右する5つの要素の中に「素材の量」という説明をしましたが、これに関してはケースバイケースなので補足説明させて頂きます。

  • ケース1:素材が多くて作業時間が増える
    10分の動画制作案件なのに、素材が多すぎて、どう頑張っても20分になる場合、どこを削るか判断を仰ぐ事になるか、元々の取り決めで長くても問題ないので、そのまま納品して下さいとなるか、いずれにせよ作業時間がかかる。

  • ケース2:素材は多いが、ほぼ編集いらず
    スポーツなどではありがちですが、ワンカットの尺が長く元々取り決めていた時間に収まらないが、編集自体は簡単だったので、そんなに困らない。

  • ケース3:カット編集量が通常の倍近く
    10分間の一人トークなら簡単にカット編集出来るが、複数人で喋っているので、話が飛躍し過ぎたりして編集しにくい。いつもなら2時間で終わる作業が3時間かかった。


例を3つ出しましたが、もちろん他の要因で大幅に作業時間が増えることもあります。

さて、この問題にどう対処すべきか、皆さんならどうしますか?

答えは一つではありませんが、Youtubeの編集という比較的ライトな案件を長期的に受けるのであれば、余裕を持った金額設定にしておくべきです。

そうすれば、多少の誤差でカリカリすることもありませんし、簡単な編集の時に帳尻を合わせられますので、いちいち細かいお金の話をせずにお互い気持ちよく仕事が出来ます。

もちろんそういうスタンスでやることは事前に話しておくべきです。

目先のお金の事ばかり気にしていると、お客さんとの関係もギクシャクしてしまいます。

長い付き合いを意識して、多少の無茶振りにも快く対応出来るぐらいの単価設定を事前に行なっておく事で、結果的に良好な関係を続けられますし、長く稼ぎ続けられます。


10分の動画編集にかかる時間と技術を徹底解剖し、結局動画編集は稼げるのか?というお話をさせて頂きました。

僕自身の経験を元に説明させて頂きましたが、おおよそこんなところだと思います。

副業として楽に稼げれば最高なのですが、決して楽では無いという事と、利益率は自分自身で高める必要があり、それは可能であるという事。
この辺りが伝われば幸いです。

ではまた!

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仕事, 編集
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Shinpei Nakamura(ADEMOYO)

2014年から映像制作を開始。
制作案件はMVを中心にライブビデオや企業/店舗のPRビデオまで幅広く、企画から撮影/照明/音声/編集に到るまで基本ワンオペのハードモードFilmmaker。ヒーヒー言いながらやってます。

旅と屋台を愛し、昨年はストック素材撮りと称して1年弱アジアからヨーロッパを彷徨いながら撮影を敢行。超楽しかったです(^^)
このブログでは、誰でもカンタンに出来るビデオ撮影方法から、こだわりり抜いた撮影/編集まで、割と広めの役立つ情報を公開していこうと思っています!

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