初めてPremiere Proを使う場合、エフェクトの数が多過ぎて何をどんな時に使えば良いのか混乱してしまうと思います。
そして全部確認する機会って中々無いんですよね。。。
ということで、この記事では『実用的+ちょっと便利』なラインナップで、Premiere Proの使えるエフェクト一覧をご紹介していきたいと思います。
開発初期の名残で古いエフェクトも残っていますので、全部を覚える必要はありません^^
確かに死ぬほどダサいやつがチラホラ有りますね。
僕自身が、いろんなジャンルの映像を編集する上で「実質これだけしか使ってないよね」というものばかり集めてみました!
PremiereProの「使える」エフェクト一覧
早速ですが、利用頻度の高いエフェクトを★5段階でまとめてみました。
16カテゴリーに分かれており、100種類以上のエフェクトが有りますが、その中から17個をご紹介させて頂きます。
環境:Premiere Pro 2020 (バージョン 14.9.0)
旧バージョン・最新バージョンと内容が異なる場合がありますのでご注意下さい。
1.Lumetriカラー
利用頻度:★★★★★
カラー補正、カラーグレーディング、特定色の変更などの色関係はこれ一つでほぼ全て賄えます。
Lumetriカラーが搭載される前から存在していたカラー系のエフェクトがまだ単品で残ってますが、今から使う方はLumetriカラーだけ覚えれば大丈夫です!
2.Ultraキー
利用頻度:★★
クロマキー合成を行うエフェクトで、グリーンバックやブルーバックで撮った素材の背景色を切り抜けます。
より精度の高い切り抜きを行うには4K以上の素材を使う必要があります。
「グリーンバック フリー素材」で検索すると色々出てくるので、是非試してみて下さい^^
3.トラックマットキー
利用頻度:★
指定したチャンネルの素材を文字の形にくり抜いたり出来るエフェクトです。
試してみたい!という方は是非下記のリンクをご参照ください。
»PremiereProで文字の中に動画をはめ込む方法【応用も紹介】
4.モザイク
利用頻度:★
モザイクです!顔や看板を隠すための用途で使われることが多いですが、値を小さくして使うなど、クリエイティブな使い方もあるので色々試してみる事をお勧めします。
ただし、エフェクティブな映像になることは間違い無いので、使う機会は少ないです^^;
5.コーナーピン
利用頻度:★★
映像素材の四隅の位置を変更して、素材を変形させるエフェクトです。
台形補正に使うことが多いですが、当然拡大されて画質が荒く見えてしまいますので、やりすぎには注意が必要です。
その他にも、合成素材の配置に遠近感を付ける用途でも活用できます。
6.ミラー
利用頻度:★
境界線を指定して、鏡合わせにするエフェクトです。
単品で使うだけでも面白いですが、複数のミラーエフェクトを適応させて万華鏡のような効果を得ることもできます。
7.ワープスタビライザー
利用頻度:★★★
撮影した素材の手ブレやガタつきを軽減し、スムーズにしてくれるエフェクトです。
素材がクロップされる仕組みなので、ブレが酷すぎたり、被写体の動きが多い場合などは上手くいきません。
一回適応してから判断することが多いですね!
8.波形ワープ
利用頻度:★
画面上に波が移動するような効果を生成するエフェクトです。
使い時が難しいですが、僕は波形の幅を狭く設定し、横向きの短形波に設定してVHSノイズの再現に使います。
と言ってもやはり使う機会は少ないですが。。。
9.Horizontal Flip(水平反転)
利用頻度:★★★
素材の左右を反転させるエフェクトです。
人物や風景が左右逆だと、なんと無く気持ち悪かったりしますが、あえて狙って使うのも有りです。
イラスト素材には違和感なく使えます。
10.Vertical Flip(垂直反転)
利用頻度:★★★
上下を反転させるエフェクトです。(180度回転ではありません)
実写映像に使うことはあまりないですが、テキスト素材に適応させてタイポグラフィ的な使い方をすることはあります。
11.クロップ
利用頻度:★★★★★
上下左右自由にトリミングできるエフェクトです。
シネマティックな映像表現で、上下のレターボックス(黒帯)を追加する為に使われることも多いですし、バックに違う映像を忍ばせておいて、キーフレームを使ったビフォーアフターの表現にも使われます。
12.ノイズ
利用頻度:★★★★
素材にノイズを加えて、全体のピクセル値を不規則に変更します。
最近のカメラは綺麗に映りすぎるので仕上げに微量のノイズを足すことでフィルム感を演出する用途や、バンディングと呼ばれる諧調の破綻に対しても有効です。
13.ブラー(ガウス)
利用頻度:★★★★
画像をぼかして柔らかくする効果があり、映像全体に適応するとすりガラス越しのような映像になります。
ノイズを和らげる効果もあるので、マスクを使って特定箇所のザラツキを抑えることもあります。
14.レンズフレア
利用頻度:★★
太陽にレンズを向けた時にキラッと光るアレです!
レンズの種類を選択することで、雰囲気の違う効果が得られます。
自然に見せるコツは、ギリギリフレーム外に配置したり、カメラワークに合わせてキーフレームで動きを付けることで、気持ち弱目に適応すると馴染んでくれます。
15.エコー
利用頻度:★
残像を残すエフェクトなので、動く被写体に有効です。
使う機会は少ないですが、わざと滲ませたい場合に値を小さくして使うなど、用途は色々あります。
16.ポスタリゼーション時間
利用頻度:★
指定したフレームレートに固定できるシンプルなエフェクトです。
60fpsや30fpsの素材を12fpsに変えてモーションラプス(パラパラ漫画風)のように見せることもできます。
17.ドロップシャドウ
利用頻度:★
ロゴなどのPNG素材(アルファチャンネル付き)を配置した際に、影を出すエフェクトです。
適応すると、ロゴが浮き出たように立体的に見える効果や、ごちゃごちゃした背景の上にロゴを置いても見やすくなる効果があります。
使えるビデオトランジション
素材の繋ぎ目に適応するエフェクト効果を「トランジション」と言います。
トランジションは必ず使わなければいけないわけではなく、むしろ使わずに効果的な切り替わりや、スムーズな切り替わりを表現できる技術の方が大切です。
勿論映像のジャンルによっては多様した方が映えるという場合もあります。
その場合、Premiere Pro内蔵のトランジションでは満足できないと思うので、クオリティの高いトランジションを使いたい場合は、購入するかFreeのテンプレートをダウンロードする事をお勧めします。
例えば下記のサイトなどで無料で入手できます。
»Transitions Templates for Premiere Pro
ちなみにPremiere Pro内蔵のトランジションが全部使えないわけではありません。
下記の4つは頻繁に使います!!
- クロスディゾルブ
- フィルムディゾルブ
- ホワイトアウト
- 暗転
クロスディゾルブは使いすぎるとクドくなるので、時間の経過など、明確な理由がある場合のみ活用するようにしています(勿論雰囲気重視で使うことも有ります)
まとめ
作っている映像のジャンルによっては、割と積極的にエフェクトを使う事もあるかもしれませんので、この記事でご紹介した17個以外もうまく利用して特殊な効果を生み出すという方もいらっしゃると思います。
ただ、スタンダードに編集する場合はド派手なエフェクトって必要ありませんので、ちょっとした補正程度の位置付けで考えておくのが良いと思います。
また、今回は「キーフレーム」や「マスク」については触れませんでしたが、エフェクト効果に変化を付けたり、限定した範囲のみに適応する事もできますので、それに関してはまた別の記事でご紹介したいと思います!
今後動画編集時に「こんなエフェクトがあったような気がする!」と思い出して頂く為のきっかけになれば幸いです^^
ではまた!