フルサイズ機でAPS-C用レンズを使うとどうなるのか?
そもそも使えるのか?
カメラやレンズを購入する際に、今後のことを考えて賢く選択したいという気持ちがありますから、マウントの仕組みは理解しておきたいところですよね!
例えばSONYは「Eマウント」というのはご存知かも知れませんが、カメラ本体はフルサイズ機とAPS-C機があるので、APS-C機を買う予定だけど、今後フルサイズ機に移行した場合レンズが無駄になってしまうのでは?と不安になることもあるのでは無いでしょうか?
初めてカメラを購入される方は勿論ですが、他のメーカーからSONYに乗り換えられる方は尚のこと慎重になると思います。
同じEマウントでも「APS-C用」って書いてあるし…
画角が狭くなるみたいな話は聞いたことあるけど、どっちに何を付けたらとかは曖昧かも…
結論、Eマウントに関しては、フルサイズ機でもAPS-C用レンズは使えますし、その逆も勿論問題ありません。
ただ幾つか注意点があるというだけです。
ということで、この記事では、APS-C用のEマウントレンズをフルサイズ機で使う際の注意点にフォーカスしながらEマウントへの理解を深めていくと同時に、実際のレンズ選びに役立つ情報をご紹介致します。
その中でも
「画角が狭くなる仕組みがわかりにくい!」
という点を解消する為に、図解付きでしっかり解説していきますね!
ちなみに「Aマウント」に関しては既に生産終了している一眼レフ用のマウント(ミラーレスではない)なので、特に覚える必要はありません!
フルサイズ機でAPS-C用レンズを使うとどうなる?
フルサイズ機でAPS-C用レンズを使うとどうなるのかを知る前に、マウントとは何かというお話ですが、「マウント」とは、レンズ交換式カメラのレンズを装着する受け口の規格のことを言いまして、カメラメーカー別に形状や仕組みが異なりますので、レンズ側とカメラ側のマウントが同じでなければなりません。
SONYのミラーレス一眼カメラ αシリーズは全てEマウントに統一されておりますので、どのメーカーが作ったレンズでも「Eマウント用」なら装着できるわけです。
そして本題の、フルサイズ機とAPS-C機でのレンズの共有についてですが、下記の順番で解説して参ります。
- 組み合わせのパターンを整理する
- APS-C用のレンズをフルサイズ機で使う場合は注意点がある
- APS-C用のレンズを選ぶ理由
組み合わせのパターンを整理する
Eマウント用レンズは、下記の4通りの組み合わせが可能です。
- フルサイズ機 + フルサイズレンズ
- フルサイズ機 + APS-C用レンズ
- APS-C機 + フルサイズレンズ
- APS-C機 + APS-C用レンズ
1と4に関しては、当然何の問題もなく使用できます。
3に関しても問題ありませんが、焦点距離は1.5倍となります。(24mmのレンズなら36mm相当の焦点距離になる)
さて、問題は2の「フルサイズ機 + APS-C用レンズ」ですね!
どうなるのか見ていきましょう。
APS-C用のレンズをフルサイズ機で使う場合は注意点がある
まず、物理的な違いとして、カメラ側のセンサーサイズとレンズが描くイメージサークルというものがあります。
「イメージサークル」とは、レンズを通って入ってきた光がセンサーに投影する円領域のことを言います。
上記の画像を見て分かる通り、レンズとセンサーサイズの関係においては、センサーがイメージサークルに収まるような設計となっているのが基本です。
そして、フルサイズ機にAPS-C用のレンズ付けるとこうなります。
APS-Cセンサーに合わせて作られているレンズなので、当然その範囲しかカバーできず、ケラレと言って周りが黒くなる現象が起きます。
しかしガッカリすることはありません!
SONYのフルサイズミラーレス一眼にはAPS-Cモード(Super 35mmモード)が備わってますので、APS-Cセンサーサイズにクロップ(切り抜き)して撮影が可能です。
EVF(ファインダー)やライブビューで見た時にも拡大されて映るので、違和感なく撮影可能です。
この通り問題なく機能します^^
ただしクロップされるということは、その分画素数は落ちますので、仮に3300万画素のフルサイズセンサーの場合は、約1400万画素ということになります。
それって画質悪く無いの???
って思われるかもしれませんが、「画素数=綺麗さ」とい単純な図式では無いので、不安に感じる必要はありません。
目安として、1470万画素の写真だと4672×3104ピクセル(半切~全紙)となります。
画素数とセンサーサイズに関してはこちらの記事をご参照下さい。
»動画用カメラのセンサーサイズと画素数の考え方【830万画素で4Kは撮れる?】
APS-C用のレンズを選ぶ理由
上記で解説した通り、この先フルサイズ機に乗り換えたとしても、APS-C用のレンズは資産となりうるので、とりあえず今回はAPS-C機を買うという方は、難しく考えずにAPS-C用のレンズ群の中からチョイスすることをお勧めします。
それは、フルサイズ機でも使えるからという理由以外にも、軽くて安いというメリットがあるからです。
APS-C機を選ぶ理由として、やはり低コストでも高水準な画質を得られて、尚且つストレスなく撮影したいという想いがあると思います。
レンズのラインナップは5万円〜10万円の範囲のものが多く、フルサイズと比較すると大体半額のイメージです。
そしてコンパクトで軽いので、旅行などにも持っていきやすく、写真や動画を撮る事が楽しくなります。
これってっ結構大事で、重くて持ち運びが億劫になると、カメラに触れる機会が少なくなって熱も冷めちゃうんですよね…
なので、APS-C機を選ぶなら、将来フルサイズを買うかも知れなくても、今は折角のAPS-C用レンズの恩恵にあやかるのが良いと思っています。
レンズ選びに役立つ情報
ブログやYoutubeのレビューなど、情報を集める方法は豊富ですが、選択可能なレンズの種類がどれぐらいあるのかを把握した上で、ピンポイントの情報を集めていくのが良いと思ってます。
そこで役立つのがPHOTO YODOBASHI
フルサイズ用、APS-C用がわかりやすく、レンズの焦点距離別にズラッとまとまっています。
また、それぞれにサンプル写真多めのレビューが付いてますので、かなり重宝します。
フィルタリング機能もわかりやすいので、絞り込んでの検索も簡単ですし、焦点距離を数値だけではなく、わざわざ画面の右半分を使って視覚的にわかりやすくしている所が親切で良いですね^^
こうやって一覧で見る事で、選択肢の多い焦点距離や、そうで無いものを把握しやすくなると思います。
まとめ
APS-C用のレンズをフルサイズ機で使う事へのモヤモヤは晴れましたでしょうか?
レンズのマウントって、細かく分かれているイメージをお持ちの方もいらっしゃると思うので、こんなにシンプルだと逆にちゃんと理解できているのか心配になってしまうかも知れませんが、結局すごくシンプルだと言うお話でした。
また、APS-C機を使う場合「焦点距離35mm換算」を理解する必要が出てきますので、その辺曖昧!という方は、下記の記事を是非ご覧ください。
»よく聞く35mm換算って何?便利な早見表&計算方法を紹介!
今後の参考になれば幸いです!
ではまた^^