「動画撮影用にLEDライト買ったけど、なんか素人っぽくなる…」
「ストロボで写真撮った時みたいにテカテカしてしまう…」
「一応付属のすりガラスみたいなフィルター付けてるけど、効果があるんだかないんだか…」
そんなお悩みを解決します!
照明ってただ照らせば良いだけではないので、ちょっと難しいですが、原理がわかれば簡単!
手持ちのLEDライトが工夫次第で生まれ変わりますよ!
安いLEDライトでも少しの工夫で高級ライトに!
上記のような悩みを解決する為にはディフューザーを使います。
これが結論です。
ディフューザーとは、簡単に言うと光源を柔らかくするシート(布や紙など)で、設置する位置や大きさ、厚さによって効果は変わります。
この記事では、ディフューザーの効果や特性について触れていきたいと思いますが、細かい理屈は程々にしておいて、即効性重視で考えております。
ディフューザーの使い方を知ることでワンランク上の照明技術が身につきますし、Youtubeの撮影から商品撮影まで幅広く活用できるので、これはもうマストスキルと言って良いでしょう^^
では早速始めます。
まずLEDライトの価格とクオリティをおさらい
高いLEDライトなら綺麗に照らせるのかというと、そういうわけではありません。
値段はピンキリですが、高級な照明機器は明るさが業務レベルだったり、色の再現性が高かったり、照射範囲が広かったり、とにかくプロの現場を意識して作られています。
なので、被写体を綺麗に照らせるかどうかは別の話ということになります。
高級メーカーで言えばARRIなんかが有名ですが、これは個人で所有するようなものではないですね。。。
一応ハイアマチュア向けで言うとAputure 120D IIなどが有名ですが、値段は10万円を超えますので、おいそれと買えるものではありません。
逆にリーズナブルな照明なら、中国製のYongnuo YN-600(¥12,670)などがあり、僕は2016年にYN-600を2台購入しましたが、明るさも使用感も十分なので、屋内の撮影などでは結構活躍してます。
LPL社(日本)の商品VLP-9000X(¥39,750)を忠実に再現したパチモンですが、2020年現在も問題なく使えてますし、雑に扱ってますが今の所問題はありません。
今回はこのYN-600を使ってディフュージョンの方法と効果をご紹介します。
ディフューザーの種類
- トレーシングペーパー
- アンブレラ
- バウンス
ディフュージョントレーシングペーパー
僕が使っているのはサンテックのディフュージョントレーシングペーパーですが、まろやかな光を作り出してくれる上、頑丈なのでなかなか破れません。
ロール紙なので、よく使う大きさに数枚切っておいて現場によっては重ねて調光したりもします。
消耗品ですが、好きな大きさにカットして使えるのが最大のメリットですね!
デメリットは、ディフューザー用にもう一本スタンドを立てる必要がある事と、85cmや110cmのロールの場合、持ち運び時に微妙に扱いにくいと言うところでしょうか。
アンブレラ
トランスルーセントと呼ばれる透過型のアンブレラも使えます。
安いナイロン素材の場合は若干青みが強くなりますが、何と言っても取り扱いが楽!
言ってしまえば100円傘の持つところを切り落としただけのものなので、収納が簡単です。
使うときもライトスタンドの先端にアンブレラホルダーを付けておけばワンタッチで装着できますし、スタンドの場所を変える時もそのまま動かせるのは嬉しいですね!
値段はピンキリですが、僕はNEEWERのこちらのアンブレラを2本使っています。
バウンス
ディフュージョンとはちょっと違うのですが、光を柔らかくすると言う点においてはおなじで、白い壁や板などを使って反射光を被写体に当てる方法です。
よく使うのはレフ板ですが、壁があれば壁を使いますし、発泡スチロールの板を使ったりすることもあります。
特別なアイテムを必要としないメリットや、限られた空間で効果を発揮したりしますが、光量が下がるというデメリットがあります。
ディフューザーの原理
光源を点から面に変えることで被写体への光の当たり方が変わり、面の大きさが大きければ大きいほど、被写体全体に光が回り込みやすくなります。
「回り込む」という表現が解りにくいかもしれませんので一つ例えを出します。
太陽の大きさは地球から見るとコインぐらいの大きさなので、地球の裏側には光が届きませんが、もし太陽が空いっぱいの大きさだったとしたら、夜が真っ暗になることはなく、一番暗い時間も2時間あれば良いほうかもしれません。
光が回り込むことで影が柔らかくなり全体的にソフトな見え方になるわけです。
よくソフトボックスと混同しがちですが、光源を面に変えるという点では同じ効果を発揮しますが、ソフトボックスの場合は照射範囲を限定する役割がありますので、目的によって使い分けられます。
面の大きさがポイントになるという説明でした。
因みに、ディフューザーと光源の間隔を広げることで面を大きくすることが出来ますが、単純に光源を2倍の距離に離した場合、光量は半減しますので、その場合必要に応じて照明のクラスを検討しなければいけませんね。
ただ、人物の半身ぐらいの大きさなら今回使うLEDライトで十分です。
ディフューザー別効果の違い
- ディフューザーなしで撮影
- トレーシングペーパーで撮影
- アンブレラで撮影
- バウンスで撮影
中央のリングやシャッターボタン付近の違いがわかり易いです。
1.ディフューザーなしで撮影
中央の金属部分や、左側のグリップを見ると解りやすいですが、コントラストが強くテカリが目立ちます。
ちょっと安っぽくなりますね。
直射日光が強すぎて顔に影がしっかり出来てしまう時と同じです。
2.トレーシングペーパーで撮影
リング左の影が和らいだのと、Canonのロゴ上部にも柔らかい光が当たっています。
シャッターボタンの周りも直接光を当てると影になる部分ですが、しっかり光が回り込んでいます。
設置が少々面倒ですが、コストに対する面の大きさは最強なので、リッチな画を撮りたい時は一番お勧めの方法です。
ちなみにペーパーをぶら下げている棒はホームセンターで売ってる9mmのアルミパイプで、アンブレラホルダーにピッタリの太さなのでお勧めです!
使い終わったらそのままパイプに巻いてゴムで止めるだけです。
3.アンブレラで撮影
ペーパーに比べて透過性がやや高めですが、これは素材によりけりです。
ディフューザーとしての役割はしっかり果たしてますし十分ソフトになってます。
面の大きさが固定なので、そこはペーパーに劣りますが、小規模な撮影なら全く問題ないレベルですし、これぐらいの大きさの被写体なら、この結果から見る限りペーパーよりも光は回ってますね!
僕はアンブレラホルダーの上に更にボールヘッドを付けておりますが、理由はアンブレラホルダーに照明を装着した時にホールの方向と照射面がずれるからです。
このアンブレラホルダーはボールヘッド型ですが、先端のネジとホールが繋がってるので、そこの調整が出来ないんですよね…
出来るだけ嵩を上げたくないのですが、ギリギリ許容範囲なので、まぁOKです!
4.バウンスで撮影
光量が落ちますが、この中では一番ソフトに光が回ってます。
むしろマット過ぎるぐらいですね。
今回はレフ板を使いましたが、家に白い板か何かあれば直ぐにでも試せるので、お手軽感はNo.1です!
板の固定用にスタンドが必要ですが使ってない三脚でも代用は出来ます。
ただし、反射角度の調整などはお部屋の環境によってはやりにくかったりするかもしれません。
コストと便利さのバランスがうまいことできてますね^^;
いかがでしょうか?
少しの工夫で、質感がかなり変わります^^
特に女性を撮影する場合は、髪の毛に強い光沢が出やすいのと、人によっては肌がピカピカしてしまいがちなので、ディフューザーで柔らかくしてあげるのは大事ですね!
ガラッと変わりますよ!
まとめ
光を回す為には面の大きさが重要ということをお話ししましたが、室内などの小規模な撮影ならそこまで気にすることは無いので、手軽さと効果のバランスで考えるとアンブレラがお勧めです。
後は、どんな照明機器を使うかによってチョイスするといった感じですね。
僕は割と早い段階でディフューザーの味をしめてしまったので、どんな撮影の時でもトレーシングペーパーは必ず持って行ってます。
正直「めんどくさいな~」って思う時はありますが、撮った素材をお客さんに見せた時の反応は段違いなので、やっぱり必需品です。
(クイックな案件の場合はアンブレラを使うこともあります)
というわけで、ディフューザーの使い方と効果についてでした。
是非試してみて下さい^^
ではまた!
照明に関するこちらの記事もあわせてご覧下さい^^
»3点照明を理解して動画のクオリティを上げる【スマホ撮影でも効果有り】